2011年1月13日木曜日

カンボジアにおける農民排除

farmlandgrab.orgのサイトに紹介されている記事から、いくつかを紹介します。またカンボジアに関する日本語での記事も4),5)で紹介しています。 

青西

1)カンボジアは売りに出されているのか?
  Has Cambodia become a country for sale?  BBC (2011/1/13)
  http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12152759
「タイの投資家がサトウキビ・プランテーションを開発したときに、私たちは補償もないままに土地から追われたのです。」
 カンボジアの新しい土地コンセッションは、その立地を生かして経済開発をもくろむものであり、2005年以降、すでに国土の15%が民間企業の手に渡った。その3分の1は外国企業であり、リースに際して、企業は農地の開発と雇用創出を約束している。

 しかし不公正で暴力的な農地収奪が進んでいる。家を銃撃して追い出すこともある。軍がプランテーション主のために排除に関与することもある。
 妊娠中であったホ・マイさんは関係当局に抗議をしたものの、逮捕され、刑務所で出産。当局は、ホさんが違法に耕作をしていたのだと告発。ホさんは農地は自分のものだと主張するが、法的な文書は有していない。
 これはカンボジアではごく普通のことであり、ポルポト政権下で私的土地所有は禁止され、土地証書は焼かれてしまい、さらに多くの人が内戦で逃げざるをえなかったのである。

 政府は、貧しい農民に対する土地証書の発行プログラムを進めているという。それは土地土地引きをより確かなものにすることができるからである。そして政府は2百万近くの土地証書を発行したという。
 
 しかし不正もはびこっている。地方の役人のところに行き、賄賂を払えばいいだけだという。また土地排除のために警察や軍を動かすこともあるという。
「無理矢理追い出されるのと法律によって追い出されるのとどちらを取るか、選ばせるだけなのだ」

2)韓国企業による土地囲い込みに抵抗(2011/1/07)
  Land clearance by Korean firm blocked
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2011010745949/National-news/land-clearance-by-korean-firm-blocked.html
 村人が育ててきたカシューナッツ園を伐採し、土地を囲い込もうとする韓国のゴム企業に対して、800人の村人が抵抗。抵抗運動は平和的に行われているという。
「私たちのカシューナッツが切り倒されたら、どうやって生きていけるのか」
 韓国系のBNA社は2009年9月にカンボジア政府から70年間にわたる7500haの土地コンセッションを受け、ゴムとキャッサバ生産を計画している。
 会社側は「土地は政府から受け取ったものであり、如何なる補償を提供するつもりもない」という。
 農民は「企業が7500haの土地を握り込んだら、私たちはどこで生活し、どこを耕していけばいいのだ」と抗議の声を上げている。

3)農地収奪に抵抗するコミュニティ
Cambodia: Communities fight back against land grabbing(201009/13)IRIN
 http://www.irinnews.org/report.aspx?ReportId=90453

以下 日本語記事です。リンクのみ紹介

4)【ルポ・カンボジア】ゴムに追われる農民(2010/10/20)   大野和興

  http://www.the-journal.jp/contents/ono/2010/11/post_13.html

5)カンボジアで進む外国企業のプランテーション化(2009/11/10)

日本国際ボランティアセンター(JVC)のカンボジア事務所代表としてカンボジアの農村で活動する山崎勝さんに聞いた。(聞き手:大野和興)

 http://opinion.infoseek.co.jp/article/642

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